舞台「BANANA FISH」開幕!水江建太&岡宮来夢がとあるキーワードの謎を追う

吉田秋生原作による舞台「『BANANA FISH』The Stage -前編-」が、本日6月10日から20日にかけて東京・天王洲銀河劇場で上演される。本記事では、初演前に行われた公開ゲネプロの模様をレポートする。なおネタバレも含まれているので、まだ観ていない人はご注意を。

「BANANA FISH」は1980年代のニューヨークを舞台に、ストリートキッズのボス・アッシュと、日本人の少年・英二が、非合法薬物“バナナフィッシュ”の謎を追いかける物語。舞台ではアッシュ・リンクス役を水江建太、奥村英二役を岡宮来夢、マックス・ロボ役を内田朝陽、伊部俊一役を冨田昌則、ショーター・ウォン役を川崎優作、シン・スウ・リン役を椎名鯛造、フレデリック・オーサー役を早乙女友貴、李月龍役を佐奈宏紀、ディノ・F・ゴルツィネ役を赤星昇一郎が演じる。

公演は響き渡る銃声の音でスタート。圧倒的な戦闘力とカリスマ性でストリートキッズをまとめ上げるアッシュが、ゴルツィネの指示で銃撃された男から、ある住所とともに「バナナフィッシュ」という言葉を伝えられることから、物語は動き出す。「バナナフィッシュ」はベトナム戦争に行って廃人同然になってしまった兄・グリフィンがしばしば口にしていた言葉であったことから、アッシュはその意味を調べ始める。

ときを同じくしてアッシュは、カメラマン・伊部のアシスタントとしてニューヨークに来ていた日本人の英二と出会う。その後、英二はストリートキッズのスキップとともに、アッシュを敵対視するオーサーの手下に連れ去られるが、アッシュの助けで3人は倉庫から抜け出すことに成功。その場から一刻も早く逃げようとする場面では、棒高跳びの選手だった英二が、排水管で壁を飛び越えるさまも再現された。

オーサーに嵌められ、殺人の罪を着せられ刑務所に収容されてしまったアッシュ。彼はそこで兄のグリフィンを知っており、同じく「バナナフィッシュ」の謎を追っていたジャーナリスト・マックスと同室になる。やがて出所したアッシュは、親友のショーターや英二、マックス、伊部とともに、男に渡された住所を頼りにロサンゼルスへ。辿り着いた先の屋敷では、ユーシスと名乗る美青年が出迎えてくれた。

屋敷で「バナナフィッシュ」の大きな手がかりを手に入れるが、アッシュの留守中にユーシスの企みによって英二が誘拐されてしまう。英二を取り戻すべく、ゴルツィネ邸を訪れたアッシュは「バナナフィッシュ」を投与されたショーターを目にする。アッシュは「殺してくれ、解放してくれ」というショーターのため、自ら彼を銃殺することになった。

ショーターの残酷な死がありながらも、無事にゴルツィネ邸を脱出したアッシュたち。アッシュと英二は安全なホテルにて穏やかな時間を過ごし、より絆を深めていく。ところがアッシュは密かに次の行動に移っていて……。ニューヨークの地下鉄にて、オーサーとの決戦に挑む。舞台上には2階建てのセットが展開され、キャスト陣は終始、縦横無尽に動き回って見事なアクションを見せた。

なお配信サイト・シアターコンプレックスでは、本日6月10日、19日夜、20日の公演をライブ配信。各回公演終了後には、キャストの出演コメントも用意されている。また公式のオンラインショップでは、前編のBlu-ray / DVDを12月より販売予定。詳細は舞台の公式サイトで確認を。

「『BANANA FISH』The Stage -前編-」

期間:2021年6月10日(木)~20日(日)
劇場:東京都 天王洲 銀河劇場

スタッフ

原作:吉田秋生「BANANA FISH」(小学館 フラワーコミックス刊)
演出:松崎史也
脚本:畑雅文
音楽:伊藤靖浩
主催 「BANANA FISH」The Stage 製作委員会

キャスト

アッシュ・リンクス:水江建太
奥村英二:岡宮来夢
マックス・ロボ:内田朝陽
伊部俊一:冨田昌則
ショーター・ウォン:川崎優作
シン・スウ・リン:椎名鯛造
フレデリック・オーサー:早乙女友貴
李月龍:佐奈宏紀
ディノ・F・ゴルツィネ:赤星昇一郎
ほか

※川崎優作の崎はたつさきが正式表記。

(c)吉田秋生・小学館/「BANANA FISH」The Stage製作委員会

(2021/6/10 18:31)

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