「溺れるナイフ」主題歌はドレスコーズ、志磨遼平「夏芽とコウちゃんのためだけに」

ジョージ朝倉原作による実写映画「溺れるナイフ」の主題歌を、志磨遼平のソロプロジェクト・ドレスコーズが担当することが明らかになった。

主題歌は志磨が在籍していたバンド・毛皮のマリーズの「コミック・ジェネレイション」に決定。「溺れるナイフ」のためにドレスコーズがニューバージョンを再録し、刹那の青春を捧げ合った夏芽とコウの物語に華を添える。「コミック・ジェネレイション」は映画「GANTZ:O」の主題歌「人間ビデオ」のCDに収録され、10月12日にリリースされる。

「溺れるナイフ」で映画初出演となった志磨。彼が演じた気鋭フォトグラファーにして映像クリエイターの広能を切り取った場面写真も解禁された。志磨はカメラを構えるときに腕をあげ、足を広げるなど実際のカメラマンを参考に役作りに挑んだという。

さらに菅田将暉演じるコウと小松菜奈演じる夏芽が見つめ合うカットを入れ込んだ、Web限定のポスタービジュアルも公開された。映画は11月5日より、TOHOシネマズ渋谷ほか全国でロードショー。

志磨遼平コメント

2013年、最も衝撃を受けた映画「おとぎ話みたい」とそれを撮った若干24歳(当時)の山戸結希。「詩のような映画」ではなく「映画のような詩」を初めて目撃したぼくに、その監督自ら今作「溺れるナイフ」への出演オファーを頂いて断る理由はありませんでした。これがぼくの初演技となります。ご笑納下さい。
さらに光栄なことには、主題歌として、ぼくが昔書いた“コミック・ジェネレイション”という曲の起用までが発表されました。ところが昔のぼくはあまりに傲慢で、自分以外の誰のためにも歌ってはいない。今作に寄り添うことが出来ているかはなはだ不安です、と正直に伝え、監督との相談の末にこの度の再演奏・再録音を行いました。
これは「溺れるナイフ」という夢、その中で暮らす夏芽とコウちゃんのためだけに演奏した(つまり自分以外のために演奏する、初めての)“コミック・ジェネレイション”です。たった一度の録音とたった一度の初演技を、ぼくはこの作品に捧げます。

ドレスコーズ/毛皮のマリーズ 志磨遼平

山戸結希コメント

志磨さんの眼の、ひとを硬直させる感じ。声の、がんじがらめにする感じ。誰にも似ていない手。志磨さんだけが歌う歌だと、1秒目から永遠に分からせてくれる感覚。
志磨遼平さんは、すべての女の子にとっての、広能さんみたいな男の子でもあるのだと、和歌山で広能役を演じる彼自身を見ながら、あるいは東京の編集室で日毎彼の残像を見ながら。暗闇で最後にその歌が流れた時、客席の女の子が自分自身と、小松菜奈さん演じる夏芽とが重なる場所を見つける姿が、かけがえなく頭をよぎるのでした。
今回の音源をスタジオで初めてお聴きした時、心の内側に満ちる「コミック・ジェネレイション」から、心の外側を満たそうとする「コミック・ジェネレイション」に生まれ変わっていただいたのだと感じました。彼の歌に世界を破いて光を射される、傷だらけの女の子にいつか出会うのでしょう。

(c)ジョージ朝倉/講談社 (c)2016「溺れるナイフ」製作委員会

(2016/8/18 21:00)

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