小路啓之の単行本3冊が同時発売、最後の連載2作品と未発表作含む短編集

昨年10月に逝去した小路啓之の単行本「10歳かあさん」「雑草家族」「ブーゲンビリア―小路啓之短編集―」が、本日3月17日に3冊同時発売された。

小路が月刊コミックフラッパー(KADOKAWA)で連載していた「10歳かあさん」は、15歳の和海(なごみ)と、10歳の小学生・まりさの共同生活を描いた作品。5歳のときに事故で母親を失った和海の前に現れたまりさは母親の生まれ変わりを名乗り、2人は新たな関係を築いていく。そのほか短編「浮遊する種」や、青木U平や横槍メンゴら24名の作家による追悼特別寄稿も収録された。

「10歳かあさん」と同じく小路にとって最後の連載作となる「雑草家族」はミラクルジャンプ(集英社)に掲載されていた。同作は両親と一男五女の大家族を描いた作品で、次女が暴行被害に遭った場面からスタート。彼らは警察に行くか泣き寝入りするかを緊急会議で話し合った結果、犯人に復讐することになり……。

短編集「ブーゲンブリア」には単行本未収録作6編と、完全未発表作2編を収録。2002年、犬塚康生名義で発表された表題作では、無人島へ婚前旅行に行ったあるカップルが描かれる。楽しかったはずの旅行だが、彼の正体がゾンビであることが発覚。そこで彼女がとった行動とは。巻末には「異才・小路啓之の歩み」と題した年表も収められている。

「10歳かあさん」寄稿作家

青木U平、伊藤正臣、うじ、緒方てい、河合孝典、川口憲吾、樹崎聖、久米夏生、東風孝広、THE SEIJI、杉本亜未、田中ユタカ、谷町めいど、つづき萌重、天堂きりん、根雪れい、葉月京、藤沢カミヤ、三浦靖冬、水上悟志、水瀬マユ、村山渉、横槍メンゴ、連打一人

「ブーゲンビリア―小路啓之短編集―」収録作

「ブーゲンビリア」
「ファミリービジネス」
「SWEET16」
「キャンディ・ドール」
「ドレミとソレミ」
「エセA国紳士 ジェントリー松原の預かりモノ」
「山口さんちのツトムくん」(未発表)
「アンあん」(未発表)

(2017/3/17 23:15)

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