舞台「青エク」北村諒が「成長が止まらない」と自信満々に語るプレ稽古

加藤和恵原作による「舞台『青の祓魔師』島根イルミナティ篇」のプレ稽古と囲み取材が、去る9月4日に都内で行われた。

原作単行本10巻から15巻にかけて展開された、島根を舞台に神木出雲の過去に迫るエピソードを展開する「島根イルミナティ篇」。プレ稽古には奥村燐役の北村諒、奥村雪男役の宮崎秋人、志摩廉造役の才川コージ、宝ねむ役の樋口裕太、神木出雲役の大久保聡美、脚本・演出を手がける西田大輔が参加した。

まず北村と宮崎、才川と樋口と大久保の2グループに分かれ、はじめに北村と宮崎によるアクションシーンの稽古を実施。西田が燐の動きを実践してみせると、北村は「斬る」「刺す」「避ける」「回転する」と1つひとつの動作を口に出して確認しながら、約15手ほど付けられた殺陣をこなす。西田が「また(殺陣が)上手くなったんじゃない?」と発破をかけると、北村は「成長が止まらないです」と自信を覗かせる。同様に西田から雪男の動きを提示された宮崎も、スマートな身のこなしで次々と敵を撃破していく。

才川、樋口、大久保の稽古は読み合わせから開始。「島根イルミナティ篇」から「舞台『青の祓魔師』」に参加している樋口、大久保は、西田が投げかける言葉に真剣に耳を傾け、自身が演じるキャラクターを身体に落とし込む。廉造役を演じる才川に対し西田は「今作の廉造は花形だと思ってる。コージが舞台上に出てくるたびに風を起すようなイメージで」とリクエスト。さらに西田から「アクロバットしながら登場してみて」と提案されると、才川は試行錯誤を繰り返しながら、高さのあるアクロバットで廉造の登場シーンを表現した。

稽古後に行われた囲み取材には、キャスト5人と西田が出席。北村は「京都紅蓮篇」の際に自身と宮崎、西田の3人で行ったプレ稽古を振り返り、「今回は人数も増えて、賑やかな稽古になって楽しかったです。今作で燐はサポート役なので、居心地のよい稽古場の雰囲気を率先して作っていきたいですね。みんなで心を通じ合わせていい作品にしたいです」と座長としての意気込みを見せた。宮崎は「前作を経験している分、プレッシャーがある」としながらも、「正直、雪男に関しては自信があります。文句の付けどころのない雪男を演じられたら」と自らを気負い立たせる。

「プレ稽古の時点で去年自分がやったアクションを超えている」と稽古を振り返った才川は「今回、廉造は重要な役どころなので役作りをがんばりたい」と意気込む。プレ稽古を通して自身の課題が見えたという樋口は「新キャストだからといって甘えず、自分なりに考えてどんどん提示していけたら」、同じく新キャストの大久保は「出雲ちゃんが背負ってきた人生や細かい心情を理解して、自分らしい出雲ちゃんを作り上げられるようにがんばります。歴代のキャストさんの思いも受け継いで、責任を持って演じたい」とそれぞれ抱負を述べた。

西田は「島根イルミナティ篇」について「原作を読んだときに、一番ワクワクして一番涙した」と振り返る。続けて北村、宮崎の演技を「短い時間だったけど、2人の成長を感じました」と評し、初参加となった樋口と大久保を「早くも自分の役を掴んできている」と称賛。才川に対しては「問題はコージがどれだけ羽ばたけるか(笑)。ですが、すごく明るくて真面目な奴なので心配はしていないです」とエールを送る。西田から檄を飛ばされた才川は、「練習は歯磨きと一緒だと思っているので、自分の身体に入れてしっかり磨いていきたいです」とコメントした。

また西田は本作における殺陣のポイントを「対人間でないというところ」だと語る。続けて「芯になる人間と敵役を演じるアンサンブルが作り出す世界、それが融合したときに、アクションを超えたパフォーマンスが生まれるんじゃないかと思っています」と説明し、「『京都紅蓮篇』では、『できることはすべてやろう』『他にないものを作ってやろう』という意気込みで、詰められるだけ詰め込みました。今作の上演にあたって、前作でやったことはもうやりません。観客にとって忘れられない時間を作ること、そして『青エクだけは特別だ』と思われる作品にすることが最終的な目標。史上最高の舞台にします」と宣言。北村も「僕の大好きな出雲ちゃんが活躍するので楽しみにしていてください。この作品を観にきていただいて後悔はさせません」とアピールした。

「舞台『青の祓魔師』島根イルミナティ篇」は10月20日から29日まで東京・Zeppブルーシアター六本木、11月2日から5日まで神戸・新神戸オリエンタル劇場で上演される。チケットは各種プレイガイドにて販売中。

「舞台『青の祓魔師』島根イルミナティ篇」

東京公演

日程:2017年10月20日(金)~10月29日(日)
会場:Zeppブルーシアター六本木 

兵庫公演

日程:2017年11月2日(木)~11月5日(日)
会場:新神戸オリエンタル劇場

キャスト

奥村燐:北村諒
奥村雪男:宮崎秋人

勝呂竜士:山本一慶
志摩廉造:才川コージ
三輪子猫丸:土井裕斗

杜山しえみ:松岡里英
宝ねむ:樋口裕太
朴朔子:小槙まこ

神木出雲:大久保聡美

ルシフェル:横田龍儀
親衛隊上官:稲村梓
外道院ミハエル:原勇弥

メフィスト・フェレス:和泉宗兵
神木玉雲:田中良子
ほか

スタッフ

原作・脚本協力:加藤和恵(集英社「ジャンプスクエア」連載)
脚本・演出:西田大輔

(c)2017 加藤和恵/集英社・舞台「青の祓魔師」プロジェクト

(2017/9/18 13:40)

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