ドラマ「この世界の片隅に」すず役は松本穂香、周作役は松坂桃李!脚本は岡田惠和

こうの史代原作によるテレビドラマ「この世界の片隅に」のメインキャストが発表された。北條(浦野)すずを松本穂香、北條周作を松坂桃李が務める。

7月からTBSで放送されるドラマ「この世界の片隅に」は、太平洋戦争中の広島県呉市を舞台にした、ある家族の物語。18歳にして北條家に嫁ぐことになった女性・すずが、新しい環境や暗い時代の波に戸惑いながらも朗らかに生き抜く姿が描かれる。去る5月3日に都内で行われたキャスト発表会見には、すず役の松本と周作役の松坂が出席。松本は「ドラマを観た方が、自分の大切なものはなんなのか、考えるきっかけになる作品になればと思います。すずさんのように明るく前向きに、精一杯楽しんでがんばります」と目を輝かせる。また松坂は「戦争を知らない僕らの世代が、この時代を演じさせてもらえるのは、非常に重要なことなんだろうなと常々感じています。僕ら世代にしか伝えられないことを伝えていきたい」と意気込みを述べた。

約3000人が参加したオーディションですず役を射止めた松本。「正直、うれしいという感情よりもぽかーんとした感じでした。周りのみんなは『よかったね』って言ってくれるんですけど、信じられない気持ちで」とオーディション合格の報せを受けたときのことを振り返り、「でも、オーディションのときからすずさんをもっと知りたいし、本当に演じたいという気持ちでいたので、彼女になれるんだとうれしさがじわじわと湧いてきました」と心境を明かした。

一方、オファーを受けて周作を演じることになった松坂は「まず、この作品を連ドラでやるんだっていう衝撃のほうが強かったですね」と述べ、「時間を積み重ねて視聴者の方に届ける、という連ドラだからこそできる表現もある。どんなドラマになるのか楽しみだし、ワクワクしました」と語る。

役作りについて質問されると、松本は「下駄を履いて散歩に行ったり、仕事の移動のときに下駄を履いたりしてました」と独特の回答を披露。また松坂は劇中で口にする呉弁に関して「方言って最初は壁を感じるんです。でも向き合って、方言が味方になってくる瞬間があって。それがお芝居の助けになる」と言及すると「監督やスタッフさんが広島出身だから、細かいチェックがあるかもしれないな……(笑)」とはにかんだ。

発表会ではそのほか、オリジナルキャラクターの刈谷幸子役を伊藤沙莉、夫が出征中の主婦・堂本志野役を土村芳、すずの妹・すみ役を久保田紗友、周作の姉・黒村径子役を尾野真千子、周作の父・北條円太郎役を田口トモロヲ、同じく母のサン役を伊藤蘭が務めることも発表された。さらに脚本をNHK連続テレビ小説「ひよっこ」の岡田惠和、演出を「逃げるは恥だが役に立つ」や「重版出来!」の土井裕泰ほかが手がけ、音楽を久石譲が担当することも明かされた。なおこうのは「脚本を拝見し、夢にも思わないほど素敵でうれしくなりました! 飛行機が離陸する時のように力強く走り出し、悠然と飛び立ってくれたなと感じています。こんなに魅力的なキャストのみなさんに演じていただけるのも楽しみです」とコメントを寄せている。

共演者について松本は「まだまだ経験がない中で、素晴らしい方々とやれるのはとてもワクワクします。私は上手くやろうとせず、皆さんのお芝居を受けて感じたことをがんばりたいです」とコメント。また松坂は脚本の岡田、演出の土井と久しぶりに仕事をすることを喜び「おふたりともすごくお世話になった大好きな方々なので、ご一緒するのはすごくうれしい。でも緊張するというか、プレッシャーも感じます。いい緊張感でお芝居をしながらこの作品を届けていきたいなと思います」と語った。

「この世界の片隅に」は、5月上旬から9月上旬まで撮影予定。大正15年に呉に建てられた古民家が東京都内のスタジオに移築されたオープンセットのほか、広島や岡山でも撮影が行われる。

こうの史代 コメント

脚本を拝見し、夢にも思わないほど素敵でうれしくなりました!
飛行機が離陸する時のように力強く走り出し、悠然と飛び立ってくれたなと感じています。こんなに魅力的なキャストのみなさんに演じていただけるのも楽しみです。重厚感のある傑作になると確信しています!

日曜劇場「この世界の片隅に」

TBS 2018年7月スタート 毎週日曜21:00~21:54

(c)こうの史代/双葉社

(2018/5/5 06:00)

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