つげ義春、松本零士、こうの史代…時代ごとの貧しさ詰まった選集「貧乏まんが」

筑摩書房よりアンソロジー「貧乏まんが」が刊行された。

「貧乏まんが」では、作品の背景に時代ごとの「貧乏(貧困)」の諸相が織り込まれた物語をセレクト。マンガのネタを求めて取材旅行をする主人公がオンボロ宿に泊まる様子を描いたつげ義春「リアリズムの宿」、松本零士「男おいどん」より雨漏りするオンボロ下宿の大家に哀愁が漂う「大バーサンの歌悲し」、娘の誕生日ケーキを買うため母親が古書店に希少本を売りに行くところから始まるうらたじゅん「ホットケーキ」、こうの史代による甲斐性なしの夫とノーテンキな妻の夫婦コメディ「長い道」など、計17作品が収められている。

「貧乏まんが」収録作品

つげ義春「リアリズムの宿」
つげ忠男「きなこ屋のばあさん」
水木しげる「貧乏神」
赤塚不二夫「トキワ荘物語」
松本零士「大バーサンの歌悲し ―男おいどん より」
水野英子「ある雪の夜の物語」
辰巳ヨシヒロ「いのち売ります」
永島慎二「赤貧」
楠勝平「おせん」
池上遼一「スリップ」
鈴木翁二「灯 ―『海の実』より」
谷岡ヤスジ「アギャキャーマン」
いしいひさいち「バイトくん」
業田良家「自虐の詩」
鈴木良雄「フルーツ宅配便『アサイー』」
うらたじゅん「ホットケーキ」
こうの史代「長い道」

(2018/5/11 16:44)

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