生活保護テーマの「健康で文化的な最低限度の生活」ドラマ化、主演は吉岡里帆

柏木ハルコ「健康で文化的な最低限度の生活」の連続テレビドラマ化が決定。カンテレ・フジテレビ系にて、7月より火曜21時に放送される。

「健康で文化的な最低限度の生活」は、週刊ビッグコミックスピリッツ(小学館)にて連載中の生活保護を題材とした作品。単行本は6巻まで発売されており、宝島社の「このマンガがすごい!2015」ではオトコ編の第10位に選ばれた。

ドラマでは、新人ケースワーカーである主人公の義経えみる役を吉岡里帆が担当。吉岡は「今作のテーマは、他人と真剣に向き合うことがどれだけ大変で大切なのかという、人間関係の尊さというシンプルな事に尽きます」と述べながら、「人と人とは適当に向き合う事もできてしまうと思うのですが、どんな小さな事でも相手と向き合って行くということが大切だと原作は伝えています。私はそれを、えみるという役に落とし込んでいきたいと思います」と意気込みを語った。

またえみるの指導係であり、先輩ケースワーカーの半田明伸役は井浦新、冷静で厳しいえみるの上司・京極大輝役は田中圭に決定。さらに第1話では、えみるがケースワーカーとして初めて深く関わることになる生活保護受給者・阿久沢正男役として、遠藤憲一が登場する。

吉岡里帆(義経えみる役)コメント

──カンテレ・フジテレビ系連続ドラマの初主演を務め、新人ケースワーカー役に挑戦する心境について。

夏にお届けするドラマなので、暑さに負けないようにパワフルな主人公を作っていけたらなと思います。
えみるは、いい意味で普通の子ですが、その普通さが魅力的だなと思っています。普通に育って、普通に就職した女の子がケースワーカーの仕事を通して、人と真剣に向き合うこと、己のやるべきことに気がついて、少しずつつ心を手繰り寄せながら成長していきます。優しさや人を思いやる気持ちというのは絶対誰しも持っている感情だと思うので、その気持ちを呼び起こされ成長していく、えみるの姿はきっと見ている方にも伝わってくれるのではないかと思っています。
今まで気づけていなかった事に気づいていく、そういう普遍的な主人公になったらいいなと思います。
また、人のために一生懸命になる、ということは私自身の人生においても、テーマとしていることなので、素敵な役を頂けて感謝しています。

──原作を読んだ感想、またドラマを通して視聴者へ伝えたいこと。

この漫画を読むまでは、生活保護についてあまり知りませんでしたが、不正受給者のニュースがテレビで取り上げられるなど、社会問題であることが先にイメージとしてありました。しかし、この物語は人生のどん底に立たされた人達が、真剣に向き合ったケースワーカーに救われ、絶望から再生していく姿を描いています。
今作のテーマは、他人と真剣に向き合うことがどれだけ大変で大切なのかという、人間関係の尊さというシンプルな事に尽きます。人と人とは適当に向き合う事もできてしまうと思うのですが、どんな小さな事でも相手と向き合って行くということが大切だと原作は伝えています。私はそれを、えみるという役に落とし込んでいきたいと思います。
ドラマを見てくださった方が、何かをあきらめかけていたり、なかなか人生の一歩を踏み出せない時に、その一歩は恐いかもしれないけれど、大丈夫、その一歩が大切なのだと伝えられたらいいなと思います。

プロデューサー・米田孝(カンテレ)コメント

目の前にいる人が、人生に行き詰まり、困っていたとしたら、手を差し伸べてあげられるでしょうか?自分が生きることに精一杯で、他人の「人生」に深く関わっていくなんて、何だか怖いし面倒くさい。それが当たり前の感覚なのかもしれません。
でも、人が人と関わることで、誰かの人生に、明日を生きる希望の光が差すとしたら…。生活保護の現場を舞台にした、この新人ケースワーカーの奮闘記を通じて、そんな“人と人との関わりの難しさと尊さ”を、お届けできたらと思っています。
僕も、吉岡里帆さん、そしてキャスト・スタッフとともに“誰かのために汗をかく夏”にしたいと思います!

ドラマ「健康で文化的な最低限度の生活」

2018年7月期 毎週火曜21:00~21:54(カンテレ・フジテレビ系全国ネット)

原作:「健康で文化的な最低限度の生活」作:柏木ハルコ(小学館「週刊ビッグコミックスピリッツ」連載中)
脚本:矢島弘一
演出:本橋圭太
プロデュース:米田孝(カンテレ)、遠田孝一(MMJ)、木曽貴美子(MMJ)、本郷達也(MMJ)
制作協力:メディアミックス・ジャパン
制作著作:カンテレ
出演:吉岡里帆、井浦新、田中圭、遠藤憲一 ほか

(2018/5/14 18:53)

関連作品