「プラネット・ウィズ」イベントで、水上悟志がアニメの晴海に「負けました」

テレビアニメ「プラネット・ウィズ」のイベント「『プラネット・ウィズ』第8話直前ロフトイベントだにゃ!と先生は仰っている」が、去る8月25日に東京・新宿のロフトプラスワンにて開催された。

このたびのイベントには原作者の水上悟志に加え、竜造寺隆役の乃村健次、熊代晴海役で出演し、エンディング主題歌も歌唱する渕上舞、少年画報社の須見武広氏、バンダイナムコアーツの湯川淳氏が登壇。主人公・黒井宗矢が所属するオカルト研究会の挨拶「ルーンヤァ!」の掛け声とともに乾杯が行われイベントが幕を開けた。

イベントでは登壇者たちが、第1話から第7話までを場面カットとともに振り返っていく。乃村は、自身の演じる竜造寺隆について「どこまで悪いヤツなんだろう」という印象を最初に抱いたそう。本作に、猫のような姿をした謎の生物・先生役で出演する小山力也の名前を挙げながら「力也さんがよくやるような役だから『こっちが俺(の演じる役)じゃないの?』ってすごく言われました(笑)」と、現場でのやり取りを話し、笑いを誘う。

劇中に登場する正体不明の巨大物体・ネビュラウェポンの少し不気味なデザインについて水上は「宇宙人ががんばって考えた、なるべく敵意を持たれないようなデザイン」とそのコンセプトを明かす。第1話に登場したものを参考に、「握手を求める手、話を聞くよという意味で大きな耳もつけた」と、水上は解説。乃村と渕上も「深いですね」「すごい!」と感嘆し、会場からも驚きの声が上がっていた。

水上が「デコボココンビを意識してキャラクターを作った」という因幡美羽と熊代晴海。須見氏が「2人のシーンで、湯川さんからネームに要望が入ったところがある」と切り出すと、湯川氏は「女の子の内面をもっと描いてくれないか、という話をさせてもらいました」と明かす。それについて水上が「第3話の晴海がネビュラウェポンに夢を見させられるシーンで、その夢の内容が違った」といい、湯川氏からのオーダーを汲んで、今のシーンができあがったというエピソードを披露した。

これまで大人しかった熊代晴海が豹変する第4話の話題では、渕上も「キャラ変わってるけどいいのかな?と思った」と振り返る。同様のシーンでの目が血走る晴海がお気に入りだと語る水上は、「マンガでも同じシーンを描いているんですが、この表情を超えられなかった。アニメに負けました」と最大限の賛辞を贈った。

第2部になると劇中の食べ物をイメージした「メガネ様のハンバーグ」「大豆肉の唐揚げ」「ほとんど野菜のカレー」といったメニューも続々売り切れに。宗矢は肉をなかなか食べさせてもらえないという設定から、渕上が「本物の肉を……」と注文をする場面も。

黒井宗矢と竜造寺隆の戦いを描いた第6話について、水上は「ラストバトルで(ロボットから降りて)人が直接戦うロボットアニメが好き」だと、「機動戦士ガンダム」「魔神英雄伝ワタル」の名前を出しながら説明。宗矢が鉄ゲタで最後の一撃を食らわせるシーンについて「『天元突破グレンラガン』がやりたかった」と水上が明かし、その大胆な発言に会場からは笑いが漏れていた。

渕上、乃村はお気に入りのキャラクターとして、晴海・隆と同じ組織に所属する、おじいさんキャラの竜造寺岳蔵を挙げる。渕上は「おじいさんってだけで面白い、はじめにもらった相関図で『仲間の中におじいさんがいる!?』って驚いた」とその魅力を話した。

また水上はBlu-ray BOX 第2巻の特典マンガに、第6話、第7話でほとんど出番のなかった晴海が登場することを明かしながら「捨てキャラってつもりで描いているキャラは誰一人いない」と断言。「最終回までみんなやることがある」と今後の展開に触れ、観客からも歓声があがる。

最後の挨拶では、乃村が「心の中が熱くなるアニメ。最後まで観ると、驚きがあると思う」とアピール。渕上は「気が休まる暇がないくらい怒涛の展開が続く」と期待を煽り、続く水上も「ストーリーはビッシリ書いた。ここまで観てくれた人は、飽きずに観てくれると思います」と自信を覗かせイベントを締めた。

(c)水上悟志・BNA・JC/Planet With Project

(2018/8/31 21:08)

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